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2007年3月17日―。

離職することを決めた私の、最後の大仕事。3年間、ともに歩んできた中学3年生の卒業式。待ち望んだ、生徒 の旅立ちの日。彼らは立派にやってくれるだろうけれど、私は泣かずにいけるかな・・・。ちょっと不安もあった。まぁ、泣かないなんてあり得ない。こんなに愛している彼らと、お別れをしようとするのだから。

本当にいろいろなことがあった。一体、どれほど大声で怒って、どれだけ一緒に笑っただろう。私の人生の中で抱えきれないほどの経験にあふれていた教員生活5年。今の私があるのは、生徒の屈託ない笑顔があったからこそだ。彼らがいなければ、私はきっと今日この日を迎えられなかっただろう。彼らがいなければ、今の自分に気づくことはなかっただろう。おおげさでなく、心からそう思った。そう思いながら、私は卒業式の舞台に立った。

朝のHRから、私の涙腺は限界ギリギリだった。「もう今日で終わりかぁ・・・」―しみじみとこれまでの日々を振り返っていた。そこに見える44人の顔が、なんだかとても誇らしく、でもちょっぴり不安げだったのが印象的だった。彼らを引き連れて体育館に入り、いよいよ式が始まる。堂々とした我がクラス、我が学年の姿に鼻高々だった。「見てやってください!この立派な姿を!」と大きな声で叫びたくなるくらい、自慢に感じた。しかし、立派だと思えば思うほど、走馬灯のように思い出が駆け巡る。視界がどんどん悪くなって、すべての景色がにじんでみえた。そして、卒業生からの歌・「旅立ちの日に」が聴こえてくる。

 

あぁ、もうダメだ・・・。

 

「泣きの宮川」、もう我慢できませんでした。生徒があんなに泣くんだもの、私がどうして泣かないでいられるでしょうか。もう、こうなったら泣くしかない。式の最後まで、その後のセレモニーも、生徒を退場させる時も、最後のHRをする時も、私はどうしようもなく泣きっぱなしだった。

しかし、さらに不測の事態が・・・!「卒業を祝う会」でのハプニング、各クラスの出し物があるのだが、なんだか練習の時と様子が違う。すると、代表生徒から「宮川先生、ごめんなさい!私たち、嘘ついてました!」とのコメント。「へっ?」と思っていると、全員がレミオロメンの『3月9日』という歌の替え歌ヴァージョンを歌い出した。

 

あぁ、もう無理・・・。

 

あんなに人前で泣いたのは、人生で初めてだったかもしれない。全員の名前が刻まれたぬいぐるみと大きな花束を抱え、「してやったり!」とニコニコ笑う44人の顔を見ては泣き、見ては泣き・・・。うれしさと寂しさ、誇らしさとやるせなさが一気に押し寄せて、気づいたら人目をはばからず、しゃくりあげて泣いている私がいた。離職を決意していた私にとって、最高に切なく、最高にあったかい歌だった。私は、幸せな教師だなぁ・・・とつくづく思った。5年前の私は、教師になることをずっと拒んでいた。でも、今は思う。教師になって本当によかった。たくさんのかわいい生徒がもつ可能性・輝ける未来に出会えてよかった。

 

自分勝手に離れていく私だけれど、それでもあなたたちに伝えたい。

あなたたちは私の未来、人生、命そのもの。

いつ、どこにいても、あなたたちを愛しているよ。

だから、その笑顔を大切に、自分の未来を切り拓け!

私はどんな時でもそばにいるから!

 

忘れないでいてくださいね。

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